みなさん、こんにちは。
「医療ソーシャルワーカー けぇちゃん」のサイトの管理人をしている けぇちゃん です。
このブログは、医療ソーシャルワーカーとして働いている管理人が、
- 病院に緊急入院した。今後どうしたらいいのか不安。
- 病院に入院したがいくらかかるのか。
- 病院から退院と言われたが、1人暮らしで自宅に帰るのが不安。
- 施設入所したいがどんな施設があるのか分からない。
といった入院や介護の時に生じる『困りごと』や『不安』を少しでも解決できでるような情報をお届けすることを目的としています。
今回は、『病院について知ろう!どんな病床の種類があるの?』です。
この記事でわかること
- どんな人が入院できる病床か(対象者)
- どのくらいの期間入院できるのか
- なんのための病床なのか
病床と病棟
入院ができるベッドのこと病床をいいます。
病棟とは、病院の中のいくつかの病床(ベッド)をまとめた区分けのことです。
日本では、国に病院機能(病棟・病床)を届け出る制度になっており、届け出た病棟・病床の種類により、医療体制や人員配置が定められています。
病院の中には、様々な機能を有している病院もあります。例えば、同じ病院の中に、一般病床と地域包括ケア病床、療養病床など様々な機能を有している病院などがあります。
また、病床によって入院対象者や入院期間が異なります。
病院を選ぶ際には、そこの病院がどのような機能を有している病院なのかをきちんと把握しておくことが必要です。
病床の種類
一般病床
回復期リハビリテーション病床
地域包括ケア病床
障害者施設等一般病床
療養病床
緩和ケア病床
上記の病床は、一般的にみなさんが知っている病床を記載しています。
他にも、精神病床、感染症病床、結核病床などがあります。
一般病床
急に病気やけがをしたり、抱えていた病気が悪化した際に入院し、集中的な治療やケアが行われる病床。
対象
病気やけがにより、集中的な治療やケアが必要な人。
入院期間
入院期間は決められてはいませんが、高度な医療を提供する病院では、平均で2週間程度。
手術や集中的な治療を行う病床
回復期リハビリテーション病床
脳血管障害や骨折の手術などのため、急性期での治療が一段落し、全身状態が安定している時期に、歩行や排せつなどの日常生活動作の向上と社会復帰を目的とした実践的なリハビリテーションを行われる病床。
対象
脳卒中や骨折などでリハビリテーションを必要とする人。
- 脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷の発症後もしくは手術後の状態または義肢装具訓練を要する状態
- 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節もしくは膝関節の骨折または二肢以上の多発骨折の発症後または手術後の状態
- 外科手術または肺炎等の治療後の安静により廃用症候群を有しており、手術後または発症後の状態
- 大腿骨、骨盤、脊椎、股関節または膝関節の神経、筋または靭帯損傷後の状態
- 股関節または膝関節の置換術後の状態
入院期間
入院期間は病名によって決められている。
家庭復帰や社会復帰のため実践的なリハビリテーションを集中的に行う病床
地域包括ケア病床
一般病床(急性期)での治療が一段落し、病状が安定し退院となったが、すぐに自宅に退院するには不安がある人に対して、家庭復帰・社会復帰に向けて引き続き一定期間の治療やリハビリテーションが行われる病棟です。また、在宅や施設入所者の病気が増悪した際に受け入れもしている病床。
対象
継続治療やリハビリテーションが必要な人、在宅復帰支援が必要な人。
入院期間
入院期間は最大で60日と決められています。
病状は安定したが、すぐには自宅に帰れない患者が家庭復帰・社会復帰のためのに入院する病床
障害者施設等一般病床
重度の障害や神経難病のある人が安心して長期入院治療を受けることができる病床。
対象
- 重度の肢体不自由者(脳卒中の後遺症の患者さん及び認知症の患者さんを除く)。
- 脊髄損傷等の重度障害者(脳卒中の後遺症の患者さん及び認知症の患者さんを除く)
- 重度の意識障害者
- 筋ジストロフィー
- 神経難病 など
入院期間
入院期間の制限はなし。
重度の障害や神経難病のある人を治療する病床
療養病床
症状が比較的安定し、長期の入院療養が必要な人のための病床です。現在は、療養病床は医療保険適用のものと、介護保険適用(介護療養型医療施設)の2種類がある。
対象
長期にわたり療養が必要な人(人工呼吸器の使用している人、酸素療法をしている人、透析をしている人 など)。
入院期間
入院の制限なく長期療養が可能。
人工呼吸器を使用している人や神経難病等で長期療養が必要な人が入院する病床
緩和ケア病床
治癒が望めないと判断された(終末期)がんなどの悪性腫瘍の人が、身体的な痛みや精神的な不安を和らげ、穏やかに過ごすことを目的とした病床。
対象
治癒が望まないと判断されたがんなどの悪性腫瘍の人。
入院期間
制限なし(体調が良くなった場合は一時的に退院することもある)。
終末期のがんなどの悪性腫瘍の人で、緩和ケアを除く人が入院する病床
まとめ
- 病床によって入院対象者が異なる。
- 病床によって入院期間が異なる。
- 機能の違った病床を複数有している病院もある。
病床の機能を理解し、上手に病院を使いましょう!!