高額療養費制度とは、1ヶ月間(同じ月の1日~末日)の医療費の総額が一定額(自己負担限度額)を超えた場合、その超えた部分が手続きによって払い戻られる制度のことをいいます。
高額療養費の計算方法を4ステップで解説
【ステップ1】年齢の確認
高額療養費の手続きを考えている方の年齢を確認しましょう。
高額療養費の自己負担限度額は、「69歳以下(70歳未満)」と「70歳以上」で分けられています。
- 69歳以下(70歳未満)
- 70歳以上
70歳以上の方は自動的に自己負担限度額での計算となるので手続きは必要ありません。
【ステップ2】適用区分の確認
適用区分の確認をおこないましょう。
おおまかでいいので、年収がどの区分に該当しそうかを確認してください。
【ステップ3】自己負担限度額の確認
適用区分の確認ができたら、自己負担限度額の確認をおこないましょう。
【ステップ4】かかった総医療費の確認
自己負担限度額の確認ができたら、医療機関で支払った際にもらう領収書を準備します。
領収書を確認して、かかった医療費(総医療費)を確認しましょう。
- 医療機関での窓口で支払う金額ではなく、領収書に記載されている総医療費を確認してください。
- 高額療養費の対象となるのは、公的医療保険が適用となる医療費のみです。差額ベッド代や自費部分は対象外となります。
実際に医療費を計算してみよう!!
- 40歳男性
- 年収500万円
- 健康保険組合加入(3割負担)
- 1ヶ月間入院(同月内に入退院)
- 総医療費100万円
- 限度額適用認定の申請はなし
と仮定して計算
患者さんが負担する費用は、「医療費の3割負担」と「健康保険等が適用されない費用」を合わせた金額となります。
これを基本に、高額療養費を適用させていきましょう。
【ステップ1】年齢の確認
【ステップ2】適用区分の確認
【ステップ3】自己負担限度額の確認
【ステップ4】かかった総医療費の確認
総医療費は100万円かかっているので、計算式に当てはめると
「87,430円+健康保険等が適用されない費用」を合わせた額が患者さんが支払う費用となります。
よって、医療機関で支払った金額(健康保険等が適用となる医療費)の87,430円を超えた部分が戻ってくる計算となります。
ここでは、医療費は30万円支払っているので、
が戻ってくる計算となります。
計算方法についての解説は以上です。
いかがだったでしょうか。
医療機関での窓口負担が自己限度額までの支払いで済むようにするための「限度額適用認定証」という制度もありますので、入院する際には事前に「限度額適用認定証」を取得しましょう。