大きな病院にかかる時「紹介状がないと特別な料金がかかります」と言われたことはないですか?
かかりつけの医院やクリニックで「紹介状を書きますので〇〇病院に行って診察を受けてください」と言われたことはないですか?
この記事を読むと、大きな病院にかかる時に紹介状が必要な理由が分かります。
大きな病院にかかるときには、かかりつけの先生から紹介状をもらって医療費を節約しましょう。
そして上手に病院を利用しましょう。
紹介状が必要な理由
大きな病院にかかる時、紹介状が必要と言われる理由は大きく分けて3つの理由があります。
- 特別の料金がかかる
- スムーズに治療を受ける
- 診察の待ち時間を短縮する
そもそも紹介状ってなに?
紹介状とは、正式には「診療情報提供書」といいます。
医師が他の医師、あるいは医療機関へ患者さんを紹介する(情報を伝える)場合に発行する書類です。
例えば、かかりつけの医院で”がんの疑い”があると診断された場合に、専門的な検査や治療をおこなうために専門の病院へ紹介されます。
この時に、必要なのが紹介状です。
紹介状には、患者さんの症状や既往歴、検査した結果などが記載されており、専門の病院でスムーズに治療がおこなえるように活用されます。
どんなことが書いてあるの?
- 患者氏名、性別、生年月日、住所
- 紹介目的(検査の依頼、手術の依頼など)
- 症状や疑われる病気
- 既往歴(いままでの病気)
- お薬の情報 など
3つの理由について詳しく説明
特別の料金がかかる
紹介状がないということは、かかりつけの医院やクリニックからの情報がないということになります。
患者さんの状態を把握するために問診や検査が必要になります。結果として、診察に時間がかかり余分な検査をしてしまう可能性があります。
国は医療機関の役割を以下のように分けています。
- 日常的な病気やケガはクリニックや医院などの診療所
- 専門的な検査や治療は大きな病院
そのため、患者さんの希望で大きな病院(一般病床200床以上の地域医療支援病院など)に紹介状を持たずに診察に来た場合、特別な料金を徴収することを義務化しています。
この特別の料金のことを選定療養費といいます。
特別な料金(選定療養費)の金額
- 紹介状を持たずに患者さんの希望で受診した場合:5,000円以上
- 他の医療機関へ紹介したにも関わらず、他の医療機関からの紹介状を持たずに患者さんの希望で再診した場合:2,500円以上
スムーズに治療を受ける
紹介状があると、今までの治療の経過や病状などの把握がしやすくなります。
そのためスムーズに治療を引き継ぐことが可能になります。
また、検査の重複を防ぐことができ、本当に必要な検査のみで済みます。
結果として医療費の節約にもつながります。
診察の待ち時間を短縮する
大きな病院では予約制をとっている病院がほとんどです。
紹介状がないと予約は取れません。
予約を取ることで診察までの待ち時間を短縮することができます。
予約の患者さんを優先的に診察を行うため、予約をとっていない患者さんは診察までの待ち時間が長くなる傾向にあります。
紹介状をもらって予約を取り、病院の待ち時間を短縮しましょう。
紹介状をもらうには
紹介状をもらうには2つの方法があります。
- 患者さんが依頼する場合
- かかりつけの先生が他の医療機関での診察の必要があると判断した場合
紹介状を作ってもらうにも費用が発生しますが、一般的には3割負担の方で750円程度です。紹介状なしで大きな病院を受診する場合と比べると大きく費用は削減できます。
まとめ
- 紹介状は受診をスムーズにするためのもの
- 200床以上の病院は紹介状がないと特別の料金がかかる
- 紹介状で病院の待ち時間を短縮しましょう